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お魚たんぱく健康だより 水産物供給量の推移-2

2023.12.12

国際連合食糧農業機関(FAO:Food and Agriculture Organization of the United Nations)の情報を用いて、世界的な水産物供給量の推移を調べました。今回は変動の大きな国に着目しています。

水産物供給量の推移

FAOSTAT1)を用いて世界各国の水産物供給量を上位国から並べた結果では、日本は2020年現在で14位まで順位を落としていることが分かりました。

詳細は「水産物供給量の推移-1」を参照

今回は上位国の1960年以降の推移をグラフにしました(図1)。上位国の中には島国も多く、人口が多い国より少ない国の方が漁獲量の差が大きく反映され,見かけ上の変動が激しくなることもあるため、1位のアイスランド以外は上位20ヶ国の中で人口1,000万人以上の国を選抜して示しています2)

図1.水産物供給量の推移.
FAOSTAT (Food Barances)の数値を用いた.2020年における水産物供給量20位までの中で1位のアイスランド以外は人口1000万人以上の国を示した.2)の図を改変.

残念ながら、上位国の中で日本だけが減少傾向であることが一目瞭然です。

変化のスピード

さらに詳しく世界の魚食状況を調べるため、人口1,000万人以上の国の2000年から2020年までの水産物供給量の変化が多い国の上位と下位を示しました(図2)。増加量1位のミャンマーはこの20年間で27.4㎏/人/年も供給量が増え、その増加速度は1.52㎏/年でした。上位国を見てみると特にアジア各国の伸びが印象的で、今後も増加していくことが見込まれます。これに対して,減少速度は日本が最も速く(-1.29kg/年)、絶対量ではまだ上位を維持しているもののこのままのペースが続くと、将来的に魚食後進国になる可能性すら考えられます。

図2.水産物供給量の増減量.
FAOSTAT (Food Barances)の数値を基に,人口1000万人以上の国の中で2000年から2020年までの水産物供給量の変化が大きい上位および下位を抽出し,一年あたりの増減速度を示した.2)の図を改変.

今回示したデータからも日本人の急激な食生活の変化が読み取れます。しかも、魚食が激減しているという事例は世界を見回してもほとんどありません。このような変化が我々の生活に今後どのような影響をおよぼしていくかは注目すべき事項だと言えるでしょう。

<参考資料>

1)FAOSTAT.

https://www.fao.org/faostat/en/#home

 

2)植木暢彦.すり身パウダーで魚肉タンパク質をおいしく食べる.フードケミカル 39, 32-36, 2023.

https://www.foodchemicalnews.co.jp/item/cartmfc/7286.html

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