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研究会で出来ることお魚たんぱく相談室

お魚の栄養や魚肉の健康機能性について、会員からの質問にコンソーシアム学識者が回答したり、他の会員が情報提供したり、気軽に質疑応答できる場です。

以下、事例をご紹介いたします。

Q.たびたび、栄養士さんに、かまぼこは塩分が多いから高血圧の方にはあまりお勧めができない、という声をたびたび聞きますが、どういった根拠でそのように申されるのか、またこの広汎な知識に対抗できる具体的な事例がありましたら、教えてください。

A.一般的に、血中の塩分濃度が高まるとそれを薄めるために水分の吸収も促進されて血液量が増え、結果として血圧が上がることから塩分と高血圧の関係がイメージされていると考えられます。実際には、食塩の摂取で血圧が上昇し、減塩により血圧が低下する「食塩感受性高血圧」と食塩摂取の影響を受けない「食塩非感受性高血圧」の二つのタイプに分けられ、後者が約50%と言われています(参考資料1,2)。

 かまぼこ100g中の食塩相当量は2.5gと、他の食材(プロセスチーズ:2.8g、コーンフレーク:2.1g、カップラーメン:7.1g、フランスパン:1.6g)(参考資料3)と比較して圧倒的に多いというわけではありませんが、味の感じ方からなのか塩分が多いというイメージが先行しているようです。もちろん過剰な食塩摂取は体に良くありませんが、塩分だけに着目してタンパク質の恩恵を無視してしまうことは少しもったいないのではないでしょうか。

 例えば、動物性タンパク質の摂取により高血圧のリスクが減少する(参考資料4)ことや1日の動物性タンパク質摂取量を20g増やすと脳卒中のリスクが26%も低減する(参考資料5)、ことが研究結果として明らかにされています。かまぼこのタンパク質を使った実験でも、通常タンパク質源として用いられている乳タンパク質(カゼイン)をかまぼこタンパク質変えると血圧上昇が抑えられる、という研究結果が得られています(参考資料6)。

また、食塩は栄養素の吸収に重要な役割を果たしています。糖や大部分のアミノ酸は輸送体(トランスポーター)を通してナトリウムと一緒に小腸から体内へ吸収されますが、その時に塩分摂取量が不足し、ナトリウムが足らなければ栄養素がスムーズに体内へ吸収されません。実際に関西大学の福永先生が実施した実験では、低塩状態よりも適塩状態の方が、体重が増加して成長が促進されるというデータが得られています。疾病レベルの高血圧の方は医師のアドバイスに従うことが必要だと思いますが、一般健常者であれば過剰な塩分摂取や減塩によるリスクを避けつつ、良質なタンパク質と塩分をバランスよく摂取することが健康維持には大切だと考えられます。

〈参考資料〉
1) オムロンHP,「食塩感受性高血圧」って、どんな高血圧?
(https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/98.html)
2) 野村病院予防医学センター,健康だより
(https://www.nomura.or.jp/content/files/09_spring.pdf)
3) 食品成分データベース
(https://fooddb.mext.go.jp/index.pl)
4) Buendia JR et al., Am. J. Hypertens., 28, 372 (2015)
(https://academic.oup.com/ajh/article/28/3/372/2743383)
5) Z. Zhang et al., Neurology, 83, 19 (2014)
(https://n.neurology.org/content/83/1/19)
6) 村上哲男,水産練製品の機能性研究成果集,p110,全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会 (2010)
(https://nikkama.jp/wp-content/uploads/kenkoh003.pdf)

Q.ORAC法を使った抗酸化活性の研究を始めたいのですが、参考となる情報はありますでしょうか。

A.ORAC法の原理については○○(参考図書)や△△(URL)にまとめられています。魚肉を使った事例として参考になる論文もいくつか紹介いたします(DOIをいくつか)。また、ORAC法で多くの分析を行っている■■大学の●●研究室を紹介することも可能です。

Q.魚は高タンパク質低脂質とよく言われますが、●●という魚種についても同じことが言えますでしょうか。

A.●●の分析値については日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参照することが出来ます(URL)。一般論として、卵や牛肉などのタンパク質および脂質の分析値と比べて高タンパク質や低脂質と表現することが出来ます。また、以下の条件を満たす場合は、食品として栄養強調表示をすることが可能です。
・高タンパク質:食品100gあたりのタンパク質含量が16.2g以上または100kcalあたり8.1g以上
・低脂質:食品100gあたりの脂質含量が3g以下

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