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お魚たんぱく健康だより 暦と魚:七十二候「魚上氷」

2025.02.11

今回は、暦と魚について少し触れたいと思います。
昔、中国から日本に伝わった二十四節気は、ご存じの方も多いと思いますが、さらに3つ(約5日ごと)に分け、それぞれの季節を表す名前をつけた七十二候をご存じでしょうか。


二十四節気:1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたもので、「節(せつ)または節気(せっき)」と「気(中(ちゅう)または中気(ちゅうき)とも呼ばれる)」が交互にあります。太陰太陽暦(旧暦)の閏月を設ける基準となっており、中気のない月を閏月としていました。二十四節気は、その年によって1日程度前後することがあります。
国会国立図書館:https://www.ndl.go.jp/koyomi/chapter3/s7.html

七十二候のうち、2つに魚に関わる名前がついています。
1つ目は、いまこのコラムを公開している2月14日から2月18日頃の「魚上氷(うおこおりをいずる)」です。
割れた氷の下から魚が飛び跳ねる頃という意味です。
水面がキラキラと春が近いような光景が思い浮かびますね。

2つ目は、12月16日~20日頃までの「鱖魚群(さけのうおむらがる)」です。
鮭が群れをなして川を遡上するという意味です。
鱖魚(けつぎょ)は、中国にいるスズキ科の淡水魚です。中国の暦が日本に入っていた時、日本にはいない魚のため、同じく川を遡上する「鮭」をあてたといわれています。
生まれてから3~5年の海洋生活を送り、産卵のために生まれた川に戻ってくる魚の姿に神秘的なものを感じていたようです。

今回は、暦と魚について紹介しました。これからの季節は、「春告魚(はるつげうお)」と呼ばれるニシンなどがお店に並び、目にする機会が増えると思います。
その季節に旬を迎える魚や由来のある魚をいただいたりすることで、これまで受け継がれてきた食文化を大切にしていければと思います。

参考資料
暦生活:https://www.543life.com/

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