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お魚たんぱく健康だより 魚皮由来コラーゲンペプチドのアンチエイジング効果

2026.08.19

今回はマダラ魚皮由来コラーゲンペプチドのアンチエイジング効果について紹介します。

背景および目的

老化は身体機能の低下に加えて、アルツハイマー病やがんなど様々な疾病リスクを高める自然なプロセスである一方で、最近では食事を通じて老化を遅らせる有効成分を特定することにも注目が集まっている。本研究では、食品素材の候補としてマダラ加工時に副産物として得られる魚皮から調製したコラーゲンペプチドに着目し、アンチエイジング効果について調べられた1)

方法

●コラーゲンペプチド:魚皮の酵素処理により95.2%が分子量250-1000 Daのペプチドを得た

●異なる濃度のコラーゲンペプチド溶液に浸漬後、毎日新しい培地に変えながら線虫を飼育し、各指標を測定した。

●運動機能の測定: 老化の指標として、一定時間内の頭部の振り(head-swing)、体の曲げ(body bending)、および咽頭の収縮(嚥下)の回数を顕微鏡下で計測した

●ストレス耐性試験: 熱ストレス(37℃)、高浸透圧ストレス(400 mM NaCl)、および酸化ストレス(0.03% H2O2)の各条件下における線虫の生存率を記録し、耐性能を評価した

●生化学的解析:抗酸化酵素(SOD、CAT、GPX)活性、グルタチオン(GSH)含有量、および脂質過酸化の指標であるMDA(マロンジアルデヒド)含有量を測定した

●遺伝子発現解析(qRT-PCR): 線虫から全mRNAを抽出し、逆転写後に蛍光定量PCRを行い、老化に関連する主要な遺伝子の相対的な発現レベルを解析した

結果

●寿命の延長と成長の促進:

・25 mg/mLのコラーゲンペプチド投与により、平均寿命が対照群と比較して13.2%延長した(図1)

・老化に伴う体サイズの縮小が抑制され、体長が14.8%、体幅が20.6%増加し、良好な成長状態が維持された

●運動機能と摂食能力の向上

・健康寿命の指標となる運動機能が大幅に向上し、頭を振る頻度が66.9%、体を曲げる頻度が80.4%増加した

・加齢で低下する咽頭の収縮(嚥下)頻度が20.0%増加し、高い摂食能力が維持した

●各種ストレス耐性の強化

・37℃の環境下での生存率が有意に向上した

・高濃度の食塩(NaCl)環境に対する浸透圧耐性が向上した

・過酸化水素(H2O2)による酸化ダメージに対する保護効果が確認された

●生化学的・細胞学的変化

・体内のGSH含有量が147.4%増加し、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPX)活性が90.7%向上した

・脂質過酸化の指標であるMDA含有量も減少した

  ・老化物質であるリポフスチンの蓄積が45.9%減少した ・細胞のアポトーシスが34.1%減少した

図1.魚皮由来コラーゲンペプチドのアンチエイジング効果.

魚由来のコラーゲンは牛や豚などの畜肉由来のコラーゲンと比べてBSEのリスクがなく、宗教上の理由で畜肉を食すことが出来ない人にも適応が可能である。また、ESG(環境負荷)の観点からも畜産のような温室効果ガスの排出がほとんどないことも大きな利点である。

<参考文献>

Wei, J., Zhang, J., Ding, N., Liu, Y., Wu, Y., & Duan, R. (2025). Anti-aging effects and mechanisms of cod collagen peptides (CCPs) in Caenorhabditis elegans. Journal of Functional Biomaterials, 16(5), 150.

https://doi.org/10.3390/jfb16050150

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