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お魚たんぱく健康だより 旬のさかな!?「サカバンバスピス」

2024.01.22

2023年のSNS流行語大賞に「サカバンバスピス」という言葉がノミネートしました。今回の「旬のさかな」は、漁獲量が多くて美味しい時期の「旬」ではなく、話題性の「旬」である魚をご紹介いたします。

「サカバンバスピス」とは、4億5000年前に生きていたとされる古代魚のことです。主に北米の一部の浅い海の沿岸地域に生息していました。顎の無い魚で常に口が開いており、そこから食べ物の残骸を吸い込んで生活していたようです。また、一対のヒレが無いので、うまく泳ぐことができなかったと考えられています。全長は25cm程あり、体中は硬い骨に覆われていたそうです。

化石が発見された「サカバンバタウン」という地名と、盾のように堅い体から「盾」を意味するラテン語の「アスピス」が組み合わされて「サカバンバスピス」と名付けられました。

この魚が何故、SNS流行語大賞にノミネートされたかというと、生き物に関する不思議で面白い情報を紹介しているエピネシスさん のツイートに、フィンランドにあるヘルシンキ自然史博物館で展示されている復元模型の写真がポストされたことから話題になりました。日本だけでなく、世界中からヘルシンキ自然史博物館へ問い合わせがあるそうで、多くの人々の関心を集めました。

展示されている模型は、普通の魚と違って顔の正面に丸いつぶらな瞳が並んでおり、笑っているようなぽかんと空いた三角の口とで、なんとも言えない表情をしています。ヒレがなく、まるっとした体型も愛らしくて、思わず笑ってしまう容貌です。魚なのに泳ぎが下手だったというのも親しみを覚えますよね。模型の写真を見たい方は、「サカバンバスピス」で検索してみてください。

今では、ぬいぐるみなど様々なグッズが販売されていたり、「サカバンバスピス」の歌があったり、「サカバンバスピス」を主人公にしたゲームまであるほどですので、もし生きていたら水族館で大人気の魚になったことでしょう。面白かわいい、そしてちょっとシュールな模型から、ここまで世間の関心を集めた「サカバンバスピス」が一過性の流行で終わらず、魚に興味を持ってもらえる入口となっていったら嬉しいですね。

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