返信先: 赤身魚と白身魚の違い

#1755
fishpro
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 赤身魚と白身魚の違いは赤い色素タンパク質であるミオグロビンやヘモグロビン含量の差です(参考資料1,2)。魚肉(筋肉)は普通肉(普通筋)と血合肉(血合筋)に分けられており、これらの色素タンパク質が普通肉100 g中に10 mg以上含まれていれば赤身魚と定義されています。ミオグロビン含量が多く、魚肉が赤く見えるものを赤身魚、逆にミオグロビンが少なく、魚肉が白く見えるものを白身魚と呼んでおり、ミオグロビン含有量の違いはこのタンパク質の機能に由来しています。ミオグロビンは血液中のヘモグロビンが運んできた酸素を受け取って筋肉中で蓄える役割を担っており、酸素が大量に必要な魚種ほどその含有量が高く、代表的な赤身魚としては長時間遊泳する回遊魚であるマグロやカツオ、サバなどが挙げられます。  また、赤身魚に豊富な血合筋は人間でいうところの遅筋に相当し、いわゆるマラソンランナータイプの筋肉として知られています。ヒラメやタイなど普段はゆったりと動いているが、エサを捕獲する時や危険を回避する時にはパッと瞬発的に動く魚が白身魚には多く、有酸素運動よりも無酸素運動を得意としています。白身魚の魚肉中に占める割合が多い普通筋は人間だと速筋に相当する筋肉で短距離ランナータイプと言えます。  これらの筋肉の種類の違いは食感や味、栄養性の違いにも反映されますので、それぞれの特徴を知っておくとより美味しく魚を食べられると思います。

〈参考資料〉   
1)魚食普及推進センター.赤身魚と白身魚の違い そして・・・青魚と赤魚とは??.   
2) 水産学シリーズ.白身の魚と赤身の魚-肉の特性.社団法人日本水産学会編.恒星社厚生閣(1976).   

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