お魚たんぱく健康だより 【2026年5月30日(土)ー31日(日)】 第26回マリンバイオテクノロジー学会大会 開催
2026.05.08
当研究会 矢澤一良先生より学会のご案内です。
第26回マリンバイオテクノロジー学会大会
期間 2026年5月30日(土)~5月31日(日)
大会長 岡田茂(東京大学)
開催地 東京海洋大学品川キャンパス(港南口徒歩7分)
第26回学会大会HPはこちら
クリルオイル関連のシンポジウムが初日に行われます。
シンポジウム 5月30日(土)09:00~12:00
タイトル: 「海産性「次世代型ω3脂肪酸」アップデート」
(クリルオイル研究会 共催)
企画責任者:矢澤一良(早稲田大学)
「シンポジウム概要」
シンポジウムでは南極オキアミ(クリル)についてクリルオイル研究会との共催で開催される。クリルの食品素材として多角的利用され、サステナビリティを考慮しても非常に興味深い海産性素材として注目されてきている。
脂肪酸としてもω3、ω6、ω9、ω11など多様性がある他、ホスファチジルコリンなどリン脂質とコリンの機能性も注目され、また蛋白質源としても巨大な資源と考えられている。
今回は主にクリルオイルとコリンの栄養機能性にフォーカスしてアップデートなコ
ンテンツとしている。
コリンの栄養価が日本ではあまり認識されておらず、今後の啓発が必要であると考えられます。
クリルオイル(Krill oil)は、南極海に生息するナンキョクオキアミ(Euphausia superba)から抽出される脂質素材であり、海洋由来オメガ3脂肪酸の新たな機能性食品素材として注目されている。近年では、心血管疾患リスクの低減やジョイントヘルス(関節機能の維持・改善)を目的としたサプリメント素材として、その利用が拡大
している。
クリルオイルの主要な機能性成分は、EPA(eicosapentaenoic acid)およびDHA(docosahexaenoic acid)に代表されるオメガ3脂肪酸である。さらに、少量ではあるものの、強力な抗酸化作用を有するアスタキサンチンを含有している点も特徴である。
加えて、クリルオイル中のEPAおよびDHAは、一般的な魚油に多いトリアシルグリセロール型とは異なり、主としてリン脂質、特にホスファチジルコリン結合型として存在する。このため、消化・吸収性や体内利用効率に優れる可能性が示されている。また、近年はコリンの栄養学的重要性が国内外で再評価されており、クリルオイ
ルに含まれるホスファチジルコリン由来コリンにも関心が高まっている。
これまでの研究において、クリルオイルには血中中性脂肪値の低減、関節痛や関節不快感の緩和、認知機能あるいは脳機能の改善に関する臨床試験報告が蓄積されている。さらに、基礎研究および応用研究の領域では、抗炎症作用、抗アレルギー作用、周産期におけるオメガ3脂肪酸の役割、皮膚の保湿機能への寄与、さらにはヘルスス
パン(健康寿命)の延伸との関連についても注目が集まっている。
したがって、クリルオイルは、オメガ3脂肪酸供給源としての役割に加え、リン脂質結合型脂肪酸、アスタキサンチン、コリンを併せ持つ複合的機能性素材として、今後の機能性食品研究および予防医学的応用において有望な素材と位置付けられる。
「プログラム」
09:00-09:05 5分
挨拶 (シンポジウム企画の趣旨・クリルオイル研究会の説明)
矢澤一良(早稲田大学)
09:05ー09:45 40分
講演1.「サステイナブルな漁獲の取組、製造、グローバルな市場動向」
松井修二氏(アーケル・バイオマリン・ジャパン株式会社 代表取締役社長)
09:45-10:25 40分
講演2.「クリルオイルの多岐にわたる食品栄養機能性」
黒野昌洋氏(三生医薬)
10:25-11:10 45分
講演3.「コリン摂取における海洋性リン脂質の可能性について」
大久保剛教授(仙台白百合女子大学)
11:10-11:30 20分
パネルディスカッション・・・講師全員(司会矢澤)
みなさまぜひご参加ください。
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