お魚たんぱく健康だより Q&Aの回答を分かりやすく
2026.07.21
今回も文章以外の伝え方について検討してみました。
お魚たんぱく相談室
お魚たんぱく健康研究会のHPには会員の質問に回答するお魚たんぱく相談室を設置しています。 これまでは質問に対して文章で回答していましたが、回答が長すぎたり、専門的な内容が多すぎたりと改善の余地が残されていました。そこで今回は文章に加えてインフォグラフィックを追加して分かりやすくなるか検討してみました。
Q&A事例
ここに一つ事例を示します。文章長めですね。
Q.たびたび、栄養士さんに、かまぼこは塩分が多いから高血圧の方にはあまりお勧めができない、という声をたびたび聞きますが、どういった根拠でそのように申されるのか、またこの広汎な知識に対抗できる具体的な事例がありましたら、教えてください。
A.一般的に、血中の塩分濃度が高まるとそれを薄めるために水分の吸収も促進されて血液量が増え、結果として血圧が上がることから塩分と高血圧の関係がイメージされていると考えられます。実際には、食塩の摂取で血圧が上昇し、減塩により血圧が低下する「食塩感受性高血圧」と食塩摂取の影響を受けない「食塩非感受性高血圧」の二つのタイプに分けられ、後者が約50%と言われています(参考資料1,2)。
かまぼこ100g中の食塩相当量は2.5gと、他の食材(プロセスチーズ:2.8g、コーンフレーク:2.1g、カップラーメン:7.1g、フランスパン:1.6g)(参考資料3)と比較して圧倒的に多いというわけではありませんが、味の感じ方からなのか塩分が多いというイメージが先行しているようです。もちろん過剰な食塩摂取は体に良くありませんが、塩分だけに着目してタンパク質の恩恵を無視してしまうことは少しもったいないのではないでしょうか。
例えば、動物性タンパク質の摂取により高血圧のリスクが減少する(参考資料4)ことや1日の動物性タンパク質摂取量を20g増やすと脳卒中のリスクが26%も低減する(参考資料5)、ことが研究結果として明らかにされています。かまぼこのタンパク質を使った実験でも、通常タンパク質源として用いられている乳タンパク質(カゼイン)をかまぼこタンパク質変えると血圧上昇が抑えられる、という研究結果が得られています(参考資料6)。
また、食塩は栄養素の吸収に重要な役割を果たしています。糖や大部分のアミノ酸は輸送体(トランスポーター)を通してナトリウムと一緒に小腸から体内へ吸収されますが、その時に塩分摂取量が不足し、ナトリウムが足らなければ栄養素がスムーズに体内へ吸収されません。実際に関西大学の福永先生が実施した実験では、低塩状態よりも適塩状態の方が、体重が増加して成長が促進されるというデータが得られています。疾病レベルの高血圧の方は医師のアドバイスに従うことが必要だと思いますが、一般健常者であれば過剰な塩分摂取や減塩によるリスクを避けつつ、良質なタンパク質と塩分をバランスよく摂取することが健康維持には大切だと考えられます。
〈参考資料〉
1) オムロンHP,「食塩感受性高血圧」って、どんな高血圧?
(https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/98.html)
2) 野村病院予防医学センター,健康だより
(https://www.nomura.or.jp/content/files/09_spring.pdf)
3) 食品成分データベース
(https://fooddb.mext.go.jp/index.pl)
4) Buendia JR et al., Am. J. Hypertens., 28, 372 (2015)
(https://academic.oup.com/ajh/article/28/3/372/2743383)
5) Z. Zhang et al., Neurology, 83, 19 (2014)
(https://n.neurology.org/content/83/1/19)
6) 村上哲男,水産練製品の機能性研究成果集,p110,全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会 (2010)
(https://nikkama.jp/wp-content/uploads/kenkoh003.pdf)
インフォグラフィック生成
以上の文章を基に生成AIでインフォグラフィックを作成しました。

いかがでしょうか。全体像を軽く理解したい時にはインフォグラフィックを、詳細を確認したい場合は文章および引用文献の参照を、という使い分けが出来るかもしれませんね。
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