当日の講演では時間的な制限から詳しいご説明はできませんでしたが、アミノ酸消化率の算出はかなり煩雑となりますので、FAOの報告書(2007)ではヒトの回腸消化率測定のモデルとして、実際には成長期ブタの回腸消化率や、成長期ラットの回腸消化率を用いることも可能とされています。また、アミノ酸ごとの消化率が得られない場合は粗タンパク質の回腸消化率、また回腸消化率が無理な場合は真の糞便粗タンパク質消化率を用いても良いとされています。さらに、近年では、ヒトの消化液を模した、酵素反応を用いたモデル系も提案されていますが、これについては今後さらなる検討が必要となると考えられます。